2017年 01月 07日
キューバの人間模様とある陶芸家夫婦。 |
お日様が出ているのでまばゆい白銀の世界。
穏やかな雪のあさです。
最初にオールドハバナへ出かけた日、キューバのお金に換えようとお店を探してあるきまわった。
ホテルでかえても同じレートなのを後で知ったのだが...
ウェブで得た知識では銀行かちゃんとした為替の店に行くようにと
書いてあったのでそこに行かなきゃ損をする、ごまかされる、と思い込んでいた。
為替レートの情報も古かった。
とにかく最終的には街中の大きなホテルのドアーマンに尋ねたら
とても親切に一番近い交換所を教えてくれた。
場所は公園を挟んで観光地とは反対の居住地。
しかも貧しそうな壊れそうな建物が込み合ったところだったので
かなりひるみながら探し回ってその辺をうろついた。
そこで長い行列に並び40分ぐらい順番を待ったのだけれど
後から思うと貴重な体験だった。
歩道には猫の死体まであって決してきれいな界隈ではなかったけれど
その界隈の人たちは会えばお互いにあいさつを交わしあい
物売りもしつこく迫ってこなかった。
12時半で閉まるといわれたけれど行列を見て確か時間を伸ばしたはずだ。
あのスラムのようにさえ見えた薄汚い街角で淡々と生活をしている人々。
迷い込んでよかったとさえ思えたくらい。
生活をしている人たちを見るとその社会がある程度見えてくるような気がする。
紙不足らしくレストランや公共施設のトイレにもトイレットペーパーを置いていないところが多かった。
トイレの入り口でペーパーを売る女性の中に金を置いてけとちょっとしつこいおばさんもいた。
ハバナ空港のトイレにもペーパーはなくてこういうおばさんがいた。
小さなアフリカの歴史博物館の管理人もそいうタイプの人だった。
制服をきていたから公務員だと思うけれど、大きな建物の小さな入り口から私たちを入れて
ドアを閉めてしまい早口のスペイン語でべらべらと説明らしきものをしゃべっただけで
自分に寄付をしろと金を要求した
観光客相手に擦れてしまった人間のひとり。
でもこういう人との出会いは少なかった。
社会福祉が発達している国だ。金持ち国のアメリカより。
でも道端に手や足のないものごいがいたのはどうしてだろうか。
キューバ事情に詳しい人に聞いてみたい...
素敵なキューバの陶芸家に偶然出会うことができた。
今はだいぶお年を召された。
石造りの1階に小さなギャラリーとスタジオ。2階が住まい。
補修工事中で見ることはできなかった。
上の雑誌の写真はアメリアの作品。下のはアンジェルの作品。
たぶん身体を壊している彼はもうあまり仕事はできていないのでは...
日に3回インシュリンが必要だけれど費用が掛からなくて助かる。
ほかの国だと一日60ドルはかかると聞いている、と彼は言った。
それってアメリカのことかな?
キューバではたぶん少しは名前が売れた陶芸家なのかもしれないけれど
生活ぶりはつましそうだった。
でもアメリアの笑顔が素敵。
彼女はネコ好きで夜中、人々が通りから消えたら界隈の猫たちに毎日餌をあげているそうだ。
なん十匹もに...ハバナには野良猫と野良犬が多かった。
事情の分からない私は見かけるたびに胸が痛んだ。
アメリアの飼い猫はさすがに毛並みの美しいおっとりとした猫だった。
ここで彼らの作品ではなく友人たちの陶芸作品を買い求めた。その写真は次に。
by morigurasi
| 2017-01-07 01:24
| 旅